結局、誰が墓の守をすると考えているのやら

夫の他界した父親の墓についてです。

夫の実家は、やや複雑な家族背景で、夫の両親の墓は、両親二人とも血縁関係のない方の眠られている墓です。

夫の両親には、それぞれの血縁関係のある両親の墓があるのですが、二人とも跡取りではなかったことから、夫の両親は血縁のない養父母の墓を守っていました。

ですが、その夫の両親は、義父母とは仲がよろしくなく、私が夫と結婚したときにも、お盆やお彼岸であっても、墓参りに行こうと言われたことはなく、変わった家だな、くらいに思っていました。

そのような状態だったからでしょうけど、夫の両親は、養父母のお墓ではなく、別のお寺の敷地内に、新たに墓地を購入して、そこに新しい墓を建てて、そこに埋葬してもらいたいと考えていました。実際、夫の父親が母親を残して他界した際、母親に、しっかり墓地をこうしてほしい、という希望を伝えていましたので、その遺言にしたがって、夫の母親は墓を建てました。

その墓というのは、本当に立派な墓でして、その一番端っこに夫の父親の名前が刻んでありました。夫の母親がそこにやがて埋葬される、ということはわかりますが、そのとなりの大きなスペースに誰の名前を書いて、そこに眠ると考えているのか、私には大きな疑問でした。

夫の実家は新幹線に乗っていくようなところにあり、しかも、新幹線の駅から、さらにバスに乗っていかないといけないようなところに墓は立ててあります。夫にとっては、大学生まで生まれ育った地だから、少しはなじみもあるのでしょうけれど、それからもう数十年は別の地で暮らしており、将来ともに、その地に住むつもりはありません。

もちろん、私は、まったく別の地域で生まれ育ち、なんの縁もゆかりもない地ですから、そんなところに眠るつもりなど、到底ありません。

夫がそこに入りたい、と言われれば、それはそのようにしてあげますけれど、当然、私は墓参りには行くつもりはありませんし、ましてや子どもたちもその地にわざわざ墓参りに行くつもりも全くない、といっています。

ということで、夫の育った地域に、二つの墓がある、というこの事実、どうなるのか、本当に私にとっては疑問です。

そもそも、疎遠にされていた夫の両親の養父母の墓がどこにあるのか、私は知りません。

そして、新しく建てた夫の父親の、たいそう立派な墓も、きっとそこに入るのは、夫の母親と、夫くらいでしょう。私の方が先に他界することも考えられますけれど、夫と私の年齢差を考えると、一般的には夫の方が先、と考えられますので、そうなった場合、その二つの墓、だれも世話をする人がいなくなることは目に見えてわかっています。

そういった事情をよく考えて、夫の両親は墓を建てられたのでしょうか。

私の両親ではありませんし、私が夫の両親の墓に口を出すことはできませんけれど、結局、残ったものがその世話を引き受けざるをえない、ということをわかっていて、行われたことでしょうか。

罰当たりな考えでしょうから、面と向かって口にすることはしませんけれど、内心、そのようなことを思っています。

もちろん、夫の血を引く子どもたちが引き受けてくれる、という密かな期待を夫の家族はもっていたのかもしれませんけれど、少なくとも、うちの子どもたちにとって、現実的ではない話です。

夫は、このことを口にすると、私から一気に文句が出てくることはわかっているため、話題をあえてさけます。

避けていくのは勝手ですけれど、私が残った場合、場所も知らない夫の両親の養父母の墓は、本当に無縁仏になりますし、建てたばかりになろうとも、夫の墓を含め、1周忌がすぎたら、墓じまいをさせていただきます、とひそかに思っています。